ロングテール理論は本当か?
ロングテール理論というのがあります。
ネットビジネスでは良く耳にする言葉ですよね。
ロングテールの話なんて、今さら持ち出すまでもありませんが、ネットでは重要な概念だから、老婆心ながら書いときます。
ロングテールというのは、テールスープの一種です。
というのは冗談で、大ヒットしていない商品のことです。
ヒットしてなくてもそこそこのニーズがある。
そういう商品群をロングテールと呼んでいます。
これは、アメリカの大手ネット書店として有名なamazonが成功した理由を説明する理屈です。
というのも、一番売れている商品から順番に商品をグラフに並べていくと、下の図のような分布になっていますが、amazonではこの黄色い部分で儲けていると言うのです。
左端が一番売れている商品で、右端が滅多に売れない商品ですね。
超ベストセラーが左端で、そこからベストセラー、ロングセラー、ってかんじで、普通の書店では緑色部分の売れ筋しか置いておけない。
しかしamazonの場合は、一般の書店には並ばないようなマイナーな本の在庫を持ち、データベース化して売ることができたために、そう言う本を探している購買者をファンにすることができた、という話ですね。
マイナーな用語にチャンスがある?
ロングテールの図は、統計学的には、どういう分布なんでしょう。
二項分布なのか正規分布なのか。
ポアソン分布とかガウス分布なのか。
まあ単なるイメージ図なんですが、この右側の黄色い部分がロングテールと呼ばれる部分です。
恐竜の長いしっぽのように見えるから、ロングテールと呼ぶとか言う話も聞いたことがありますが、緑色の部分が売り上げ上位20%を占める部分。
いわゆる「二八の法則」とか「パレトーの法則」などと言われますね。
amazonは、通常の書店には置いておけないようなマイナーな本も倉庫に在庫を置き、それをリストに加えたことによって、ネット時代の新しい書店の形を示したわけですね。
ロングテール理論が提唱された頃には、amazonの収益の半分くらいはロングテールで稼いでいるんじゃないか? と言う風によく言われました。
というのもベストセラー本は、近くにある書店でもすぐに手にはいるわけですから、わざわざネットで買う必要はなく、amazonではそんなに売り上げがないだろうと考えられたわけです。
しかし実際、ロングテール部分での売り上げは、全体の3分の1前後くらいだと言われています。
amazon自体はそう言うデータを出していませんので、よく分からないんですが。
で、ロングテール理論の何が重要なのかというと、二八の「八」の部分をかき集めても、ネットの世界では十分に商売になるって事です。
ヒットしている商品だけでなく、マイナーな商品でも、ネットでは売って儲ける事ができる時代だってことですね。